「うちの猫の鼻が乾いてるけど、病気?」そんな不安を感じたことはありませんか?
動物病院で勤務していると、飼い主さんから「鼻が乾いてるけど熱があるのでは?」という相談をよく受けます。実は、猫の鼻の状態だけでは健康状態を正確に判断することはできません。
今回は、動物看護師としての臨床経験をもとに、**「乾いた鼻が心配なときにチェックすべきポイント」**を詳しく解説します。
猫の鼻が乾くのは自然なこと?【まずは正常の範囲を知ろう】

猫の鼻は通常、うっすら湿っていることが多いですが、乾いている時間があっても異常ではありません。
💤 よくある”正常な乾き”のタイミング
- 寝起き直後:眠っている間は舐めたり呼吸の水分が減るため乾きやすい
- 暖房や乾燥した部屋:冬場のエアコン下では鼻の水分が蒸発しやすい
- 日向ぼっこの後:日差しで一時的に乾燥することも
➡️ これらは一時的な乾燥で、数時間以内にしっとり戻れば正常です。鼻の色・形・呼吸が普段通りなら心配いりません。
重要:逆に「鼻が湿っている=健康」とも限りません。鼻の湿り具合だけで健康状態を判断することはできないのです。
🚨【緊急】すぐに病院へ行くべき症状

以下の症状が見られたら、様子を見ずにすぐ受診してください。
| 症状 | 緊急度 | 考えられる原因 |
|---|---|---|
| 鼻や歯茎が紫色・青白い | ★★★ 最優先 | チアノーゼ(酸素不足)、重度の貧血 |
| 呼吸が荒い・口を開けて呼吸 | ★★★ 最優先 | 呼吸困難、心疾患 |
| ぐったりして動かない | ★★★ 最優先 | ショック状態、重篤な感染症 |
| 高熱+食事を全く食べない | ★★☆ 当日中 | 感染症、炎症性疾患 |
⚠️ 要注意!鼻の乾きと一緒に見られる「病気のサイン」

乾いているだけでなく、次のような変化が数日続くときは注意が必要です。
| チェック項目 | 見られる症状・サイン | 考えられる原因 |
|---|---|---|
| 鼻がひび割れている・かさぶた | 慢性的な乾燥、出血 | 日光性皮膚炎、自己免疫疾患、アレルギー |
| 鼻の色が薄い・白っぽい | 貧血の可能性 | 慢性腎臓病、栄養不足、寄生虫 |
| 鼻水・くしゃみが続く | 透明〜黄色い鼻水 | ヘルペス・カリシウイルス感染症(猫風邪) |
| 発熱・食欲不振・元気がない | 体調全般の異常 | 感染症・炎症・内臓疾患 |
| 鼻が熱い+耳も熱い | 体温上昇の可能性 | 発熱・脱水 |
動物看護師の経験上、**「鼻の乾きだけで病気と判断するのは早計」**ですが、全身症状がある場合や症状が続く場合はすぐ受診することをおすすめします。
自宅でできるチェック方法【3分で健康確認】

1. 体温をチェック(耳や肉球も一緒に)
猫の平熱は約38.0〜39.2℃。耳や肉球が普段より明らかに熱い場合は発熱の可能性があります。
注意:触診だけでは正確な体温測定は困難です。本格的な体温測定には直腸体温計が必要ですが、一般家庭では難しい場合も多いため、明らかに熱い場合は動物病院で測定してもらいましょう。
2. 皮膚の張りを確認(テントテスト)
背中の皮を軽くつまんで離し、すぐ戻ればOK。ゆっくり戻る場合は脱水のサインです。
3. 食欲・トイレ・元気の様子
鼻よりも**”行動の変化”が病気の早期発見につながります**
- いつもより水を飲む量が多い/少ない
- おしっこの回数や量が変わった
- 隠れる時間が増えた
- 遊ばなくなった
これらの変化は重要なサインです。
動物看護師の現場から:鼻の乾きで来院する猫ちゃんたち

実際の現場では、「鼻が乾いてる=発熱・脱水では?」と心配して来院されるケースが多くあります。
診察の結果、多くは環境要因(寝起き・エアコン・日差し)が原因ですが、脱水や感染症などの初期症状が見つかることもあります。
特に子猫・高齢猫・持病のある猫は、軽い乾燥でも体調変化が出やすいため注意が必要です。また、ペルシャやエキゾチックなどの短頭種は呼吸器系の問題が出やすいため、鼻の状態には特に気を配りましょう。
まとめ:鼻の乾きは”目安”にすぎない

| 状態 | 原因 | 対応 |
|---|---|---|
| 寝起き・日向ぼっこ後のみ | 一時的な乾燥 | 数時間で戻れば様子を見る |
| 元気・食欲あり、他の症状なし | 正常範囲 | 問題なし |
| 数日間ずっと乾いている | 何らかの問題の可能性 | 動物病院に相談 |
| 鼻が割れてる・熱っぽい・元気がない | 病気の可能性 | 動物病院を受診 |
| 鼻や歯茎が紫色・呼吸が荒い | 緊急事態 | すぐに受診 |
鼻の状態はあくまで**「体のサインのひとつ」**。他の症状や行動と合わせて総合的に判断しましょう。
動物看護師からのアドバイス

「猫の鼻が乾いてる=病気」とは限りません。しかし、“普段と違う”と思ったら、早めの受診が猫の健康を守る第一歩です。
迷ったときは遠慮せず動物病院に相談してください。電話で状況を説明するだけでも、受診の必要性を判断してもらえます。
飼い主さんの「なんとなく変」という直感は、とても大切なサインです。
猫ちゃんの 食事・生活習慣・病気予防 など健康に役立つ記事もまとめていますので、ぜひこちらも参考にしてみてください

著者紹介
実体験をもとに「猫と快適に暮らすヒント」を ”ねこだよ!” で発信中。
私たちの日常の様子は、YouTubeでも紹介しています。
みーちゃん family – YouTube
※免責事項
本記事の内容は一般的な参考情報です。
すべてのペットに同じ効果があることを保証するものではなく、個体差があります。
健康管理やケアは、必ず獣医師などの専門家にご相談のうえで行ってください。
自己判断での治療やケアは避けるようにしてください。

