「うちの子、右目だけ涙が多い気がする」
「目の下が茶色くなってきたけど、元気だし大丈夫かな?」
そんな相談を、動物看護師として日々の診察サポート中によく受けます。
実は片目だけの涙は、目や鼻涙管のトラブルのサインかもしれません。「ただの涙やけ」と放置せず、早めに原因を見つけることで、猫ちゃんの快適な毎日を守ることができます。
🧠 まず知っておきたい!涙の仕組み

猫の目は、常に涙を分泌して目の表面を潤しています。この涙は、**鼻涙管(びるいかん)**という細い管を通って鼻へ排出されます。
涙が外に溢れ出る原因はさまざま:
- 鼻涙管が詰まっている(狭くなっている)
- 涙の量が多すぎる(目の病気で涙が増えている)
- まぶたの形の問題
どちらにしても、片目だけ涙が多い場合は、何か問題があるサインです。
⚠️ 片目から涙が出る主な原因
動物病院で実際によく見られる原因を、わかりやすくまとめました。
| 原因 | 詳しい説明 | よく見られる猫 |
|---|---|---|
| 🔍 目の表面の問題 | 角膜に傷がある、異物が入っている、まつ毛が目に当たっている | どの猫でも起こりうる |
| 🧬 生まれつきの顔の構造 | 鼻が短い猫種は鼻涙管が狭く曲がっている | ペルシャ、エキゾチック、ヒマラヤンなど |
| 🦠 目の感染や炎症 | 結膜炎、角膜炎などで涙の量が増える | 若い猫、多頭飼育、外出する猫 |
| 👁️ まぶたの形の異常 | まぶたが内側に巻き込んでいる(内反症)など | 短頭種に多い |
| 🩺 鼻涙管の詰まり・狭窄 | 炎症や体質で管が狭くなっている | 短頭種、高齢猫 |
💡 ポイント:「片目だけ」の涙は、目そのものに問題があるケースが多いです。鼻涙管だけが原因とは限りません!
👀 【3秒でできる】自宅チェック法

動物病院に行く前に、まずは以下をチェックしてみましょう。
✅ チェック手順
1. 顔を正面から見る
→ 左右の目で、涙の量や目の下の色を比べてみましょう。
2. 目を開けているか確認
→ 片目だけ細めている、まばたきが多い場合は痛みのサイン。
3. 目の下の毛を触ってみる
→ いつも湿っている/カサカサしているなら要注意。
4. 目やにの色をチェック
→ 透明・乳白色・茶色~赤茶色なら比較的軽度。黄色・緑色は感染の可能性。
5. 目の充血を確認
→ 白目が赤くなっていないかチェック。
6. 目をこする仕草はないか
→ 前足で目を触る、床にこすりつける動作は要注意。
🚨 こんな症状があったら「すぐ病院へ」
以下の症状がある場合は、当日~翌日中に受診してください:
- ✋ 目を痛そうにしている(目を細める、こする)
- 🔴 目が赤い、充血している
- 💧 黄色や緑色の目やにが出ている
- ☁️ 目の表面が白く濁っている
- 😿 食欲がない、元気がない
これらは角膜潰瘍や重い感染症のサインかもしれません。
🏥 動物病院での診断と治療

🔬 どんな検査をするの?
1. 目の表面の検査
- フルオレセイン染色:角膜に傷がないか確認
- スリットランプ検査:目の細かい構造を観察
2. 鼻涙管の検査
- フルオレセイン試験:目に染料を入れて、鼻へ流れるか確認
- 鼻涙管洗浄:細いカテーテルで水を通し、詰まりを確認・改善
⚠️ 注意:鼻涙管洗浄は、猫の場合鎮静または全身麻酔が必要になることが多いです。
💊 治療はどうするの?
原因によって治療法が変わります:
| 原因 | 治療内容 |
|---|---|
| 角膜の傷・感染 | 点眼薬(抗生物質、抗炎症薬)、エリザベスカラー |
| 鼻涙管の詰まり | 洗浄処置、点眼薬 |
| まつ毛・まぶたの異常 | 外科的処置が必要な場合も |
| 慢性的な問題 | 定期的な洗浄、体質管理 |
軽度なら点眼薬だけで改善することも多いです!
💡 動物看護師からのアドバイス
🏠 日常ケアのポイント
1. 涙やけを拭くときは優しく
- 柔らかいガーゼやコットンを、ぬるま湯で湿らせて使用
- ゴシゴシこすらず、軽く押さえるように
2. 目の周りの毛を短くカット
- 長毛種は特に、目の周りの毛が目に入りやすい
- トリミングサロンや動物病院でカットしてもらうのもおすすめ
3. 「涙が出る=鼻涙管の問題」とは限らない
- 目そのものの病気で涙が増えていることも多い
- 自己判断せず、獣医師の診察を受けましょう
🐾 よくある質問
Q. 茶色い涙やけは病気ですか?
A. 茶色い変色は、涙に含まれる「ポルフィリン」という物質が酸化したものです。これ自体は無害ですが、慢性的に涙が出ている証拠なので、原因を調べる必要があります。
Q. 両目から涙が出る場合は?
A. アレルギーや感染症、ウイルス性の上部気道炎(猫風邪)の可能性があります。こちらも受診が必要です。
Q. 短頭種は一生涙やけが続くの?
A. 体質的に涙やけが出やすいのは事実ですが、悪化させないケアは可能です。定期的な通院と適切なケアで、快適に過ごせます。
📋 まとめ:涙やけチェックリスト

| チェック項目 | 状態 | 対応 |
|---|---|---|
| 片目だけ涙が多い | 数日続いている | 早めに動物病院へ |
| 目を痛そうにしている | 目を細める、こする | すぐに受診 |
| 黄色・緑色の目やに | 感染の可能性 | 当日~翌日中に受診 |
| 目の下が常に湿っている | 慢性化のサイン | 原因を特定する検査を |
✳️ 動物看護師から一言
「涙やけを拭いて終わり」ではなく、なぜ涙が出ているのかを見極めることが大切です。
早期発見・早期治療なら、多くの場合は短期間で改善できます。少しでも気になる症状があれば、遠慮なく動物病院で相談してくださいね。
猫ちゃんは痛みを我慢する動物です。飼い主さんの「あれ?」という気づきが、愛猫の健康を守る第一歩になります🐾
📌 この記事のポイント
- 片目の涙は、目や鼻涙管のトラブルのサイン
- 痛そうにしている、黄色い目やには「すぐ受診」
- 早めの受診で、ほとんどのケースは改善可能
- 日常の観察と優しいケアが予防につながる
猫ちゃんの 食事・生活習慣・病気予防 など健康に役立つ記事もまとめていますので、ぜひこちらも参考にしてみてください

著者紹介
実体験をもとに「猫と快適に暮らすヒント」を ”ねこだよ!” で発信中。
私たちの日常の様子は、YouTubeでも紹介しています。
みーちゃん family – YouTube
※免責事項
本記事の内容は一般的な参考情報です。
すべてのペットに同じ効果があることを保証するものではなく、個体差があります。
健康管理やケアは、必ず獣医師などの専門家にご相談のうえで行ってください。
自己判断での治療やケアは避けるようにしてください。

