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【専門家監修】猫が朝だけ黄色い液を吐く原因と対策|空腹嘔吐を防ぐ夜ごはんの適量

ねこ・健康

「うちの猫が朝、黄色い液を吐いてしまって…」という相談は、動物病院でもとても多く寄せられる症状です。この黄色い液は、胆汁を含んだ胃液であることが多く、空腹時嘔吐と呼ばれています。

健康な猫でもたまに吐いてしまうことはありますが、週に1回以上吐くようであれば、少し注意が必要かもしれません。慢性的な胃炎や膵炎など、何か隠れた病気のサインである可能性もあるため、原因をしっかり見極めることが大切です。






🧬 主な原因:なぜ朝だけ嘔吐するのか?

原因分類詳細対応の重要度
① 空腹時嘔吐(胆汁性胃炎)長時間の絶食により胃酸が過剰分泌し、胃粘膜が刺激を受ける。胆汁が逆流し胃酸と混ざることで黄色い嘔吐物に。★★★(よくあるが要観察)
② 消化器疾患(慢性胃炎・膵炎)慢性炎症や膵疾患により早朝に吐き気が出やすい。血液検査や超音波検査で確認。★★★★
③ 食事パターンの問題夜ごはんが早すぎたり、量が少なすぎると朝方に胃が空になる。★★★
④ 内分泌疾患(甲状腺機能亢進症・糖尿病)高齢猫に多く、嘔吐+体重減少や多飲多尿を伴う。★★★★
⑤ 異物誤食・毛玉停滞空腹時に毛玉や異物が胃を刺激して吐くケース。★★★
⑥ 寄生虫や腎疾患若齢または高齢猫で慢性嘔吐を伴う場合に疑う。★★★~★★★★






🧫 獣医師が行う検査の一例

『猫が朝だけ吐く』という一見軽い症状でも、以下の検査で隠れた疾患を見逃さないことが重要です。

検査概要目的
血液検査(CBC・生化学)白血球、肝酵素、BUN/Cre、電解質を確認炎症・腎肝機能の評価
甲状腺ホルモン(T4)測定高齢猫での嘔吐や体重減少に有効甲状腺機能亢進症の確認
腹部エコー検査胆嚢、膵臓、腸壁の状態を可視化慢性炎症・膵炎の鑑別
糞便検査・寄生虫検査原虫・寄生虫感染の確認若齢・外出猫に推奨
尿検査腎臓・代謝疾患のスクリーニング慢性腎臓病の早期発見






🍽 夜ごはんの「適量」と与え方で改善できるケース

空腹時嘔吐の多くは、食事間隔の調整と夜間の軽食で改善します。

▶ 夜ごはんの適量ガイド(成猫4kgの場合の目安)

タイプ量の目安タイミング
通常の総合栄養食1日の給与量の60〜70%を夕食に19〜21時
夜食(対策用)ドライフード5〜10gまたはウェット10〜15g就寝前(23時頃)
起床時スナック少量(5g程度)飼い主起床直後

⚠️ 重要な注意事項

  • 上記は一般的な目安です。必ずかかりつけの獣医師に相談してから調整してください

  • 個体差が大きいため、猫の体重・活動量・基礎疾患の有無により適量は変わります

  • 空腹時間を短くする目安として8〜10時間以内が推奨されますが、猫によって最適な間隔は異なります

💡 ポイント:

  • フードの脂肪分が高いと胆汁分泌が促進されるため、**消化器サポート系(低脂肪・高消化性)**を選ぶと良い

  • 飲水量が少ない猫では、ウェットフード主体+自動給水器の併用がおすすめ





⚠ 放置してはいけない「危険な嘔吐サイン」

危険サイン考えられる疾患受診目安
吐血・コーヒー残渣様嘔吐胃潰瘍・腫瘍当日受診(緊急)
頻繁な連続嘔吐(1日3回以上)膵炎・腸閉塞当日受診
黄疸・体重減少肝胆道疾患・内分泌疾患早期受診
嘔吐+多飲多尿糖尿病・甲状腺機能亢進症早期受診
食欲廃絶・元気消失脱水・中毒緊急対応(点滴)
週1回以上の嘔吐慢性胃炎・その他基礎疾患早期受診推奨






🩺 動物病院での治療方針(症例別)

⚠️ 薬剤に関する重要な注意:以下に記載されている薬剤はすべて獣医師の処方箋が必要な医薬品です。飼い主の判断で投与することは危険ですので、絶対に行わないでください。

原因治療・管理法の例
空腹時嘔吐胃酸抑制薬、制吐剤+食事調整(獣医師の指示による)
胃炎・膵炎絶食~消化器サポート食、輸液療法+鎮痛(獣医師による管理)
甲状腺機能亢進症抗甲状腺薬でホルモンコントロール(定期的な血液検査必須)
慢性腎臓病低リン食+血圧管理薬(獣医師による長期管理)
寄生虫駆虫薬による治療(獣医師の処方)

※治療方針は個々の症例により大きく異なります。必ず獣医師の診断を受けてください。





🧠 看護師の視点:家庭でできるケアと観察ポイント

メモしている女性
  1. 吐くタイミング(朝・空腹時)と回数を記録する
    • カレンダーやアプリで記録すると受診時に役立ちます
  2. フードを分割して与える(1日3〜4回に分ける)
    • 自動給餌器の活用も有効です
  3. 飲水量の変化に注意(多飲・少飲どちらも異常のサイン)
  4. 嘔吐物の色や性状をスマホで撮影し、受診時に提示
    • 黄色(胆汁)、ピンク(血液混入)、茶色など
  5. 定期的な血液・尿検査(年1〜2回)で基礎データを管理
    • 特に7歳以上の猫は年2回推奨





🧾 まとめ

要点内容
黄色い液=胆汁性胃液である可能性が高い空腹時間が長すぎると発生
夜間軽食で予防可能ドライ5〜10gを就寝前に(獣医師に相談)
週1回以上の嘔吐は受診を基礎疾患のサインの可能性
連続嘔吐や元気消失は緊急受診消化器疾患・内分泌疾患のサイン
定期的な健康チェックが再発防止の鍵血液・尿検査を半年~年1回






著者紹介

実体験をもとに「猫と快適に暮らすヒント」を ”ねこだよ!” で発信中。

私たちの日常の様子は、YouTubeでも紹介しています。
みーちゃん family – YouTube

※免責事項
本記事の内容は一般的な参考情報です。
すべてのペットに同じ効果があることを保証するものではなく、個体差があります。
健康管理やケアは、必ず獣医師などの専門家にご相談のうえで行ってください。
自己判断での治療やケアは避けるようにしてください。

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