猫が「くしゃみ」をした後に、口をくちゃくちゃと動かす仕草を見たことはありませんか?
まるで何かを食べた後のようなその行動ですが、実は体調や鼻・口の状態を映す大事なサインである可能性があります。
一見かわいらしい仕草の裏に、鼻炎や口内トラブル、異物感などが隠れていることもあるため注意が必要です。
この記事では、その理由と家庭でできる観察ポイント、そして受診の目安について解説します。
猫がくしゃみ後に「口をくちゃくちゃ」する主な理由

① 鼻水や後鼻漏による不快感
くしゃみの直後、鼻の奥に粘り気のある鼻水が残ると、それが喉や口に流れ込み、不快感を覚えます。その結果、猫は「くちゃくちゃ」と口を動かして、それを飲み込もうとしたり、違和感を和らげようとします。
こんな様子が見られたら注意:
- くしゃみの回数が1日に数回以上ある
- 鼻水(透明〜黄色〜緑色)が見られる
- 鼻を気にして前足でこする
この場合、猫風邪(上部気道感染症)や慢性鼻炎の可能性があります。特に子猫や高齢猫、多頭飼育の環境では注意が必要です。
② 口内や歯のトラブル(歯肉炎・口内炎)
くしゃみ後に限らず、「くちゃくちゃ」「ペロペロ」を繰り返す猫は、口の中に炎症や痛みを抱えていることがあります。特に歯肉炎や口内炎では、唾液に血が混じることもあり、舌や口の中を気にする動作が増えます。
こんなサインがあれば要注意:
- よだれが多い、口臭が強い
- 食べるのをためらう、硬いものを避ける
- 口を片方だけ動かす、顔を触られるのを嫌がる
猫の口内炎は、歯の問題だけでなくウイルス感染や免疫の異常、腎臓病など全身の病気と関連していることもあります。動物病院では口腔内のチェックと歯石除去を行い、必要に応じて投薬や全身検査を検討します。
③ 鼻や喉に異物が入った可能性
くしゃみの拍子に、小さなホコリや毛、猫砂の粉などが鼻から喉に流れ込むこともあります。それが刺激となって、猫が「口をくちゃくちゃ」動かし、吐き出そうとする仕草を見せるのです。
一時的なもの(数分以内に治まる)なら心配ありませんが、以下の場合は受診を検討してください:
- 1日に何度も繰り返す
- よだれが止まらない
- 息苦しそう、口呼吸をしている
- 食欲がない
異物が喉や鼻に残っている場合、動物病院で内視鏡検査が必要になることもあります。
④ フレーメン反応との見分け方
猫が匂いを嗅いだ後に口を半開きにして「くちゃっ」とする動作は、フェロモンを嗅ぎ取る「フレーメン反応」の場合もあります。
見分けるポイント:
- フレーメン反応:くしゃみなしで、匂いを嗅いだ後に起こる。表情が少し「うっとり」している
- 不快感による動作:くしゃみの直後に起こる。不快そう、または気にしている様子
よくある原因と時期

季節の変わり目(特に秋や春)に鼻炎が悪化する猫が多く見られます。これは乾燥やアレルギー、エアコンの使用による空気の変化が関係しており、鼻・喉の粘膜が刺激を受けて「不快感を口の動きで解消」しようとするためです。
ただし、猫の慢性鼻炎の原因は多様で、ウイルス(ヘルペス、カリシウイルス)、細菌、真菌などの感染症や、まれに腫瘍が原因のこともあります。
自宅でできる観察とケア

日常的な観察ポイント
- くしゃみの頻度(1日何回か)
- 鼻水の色と量
- よだれの有無
- 食欲や元気の変化
- 呼吸の様子(鼻呼吸か口呼吸か)
家庭でできるケア
- 加湿器で湿度を50〜60%程度に保つ
※ただし過度な加湿はカビの原因になるため、換気とのバランスが大切です - 鼻水が出ている場合は、清潔な濡れコットンでやさしく拭く
※顔を触られるのを嫌がる場合は無理をしないでください - ごはんを少し温めて、匂いで食欲を刺激する
※ただし口内炎で痛みがある場合は、熱すぎると刺激になることもあります。ぬるま湯程度が目安です - 猫砂の粉が舞わないタイプに変える
鼻への刺激を減らすことができます - ストレスを減らす環境づくり
免疫力の低下は鼻炎や口内炎を悪化させます
動物病院を受診すべきサイン

以下の症状が見られる場合は、早めに動物病院を受診してください:
- 1日に何度もくしゃみをする(5回以上が目安)
- 鼻水やよだれに血が混じる
- 食欲低下・体重減少がある
- 片側だけの鼻づまりや鼻水
- 呼吸音が荒い、口呼吸をしている
- 1週間以上症状が続く
- 元気がない、隠れることが増えた
特に片側だけの症状は、腫瘍や異物、歯の根元の病気などの可能性もあるため、注意が必要です。
動物病院での診察内容

受診した際には、以下のような検査や治療が行われることがあります:
- 口腔内の確認
- 鼻鏡検査
- 血液検査(全身状態の確認)
- レントゲンやCT検査(必要に応じて)
- 歯石除去や抜歯(口腔疾患の場合)
- 投薬治療(抗生剤、抗ウイルス薬、免疫調整薬など)
原因によって治療法は異なりますので、獣医師の診断に従ってください。
まとめ

猫がくしゃみの後に「口をくちゃくちゃする」仕草は、多くの場合、鼻や口の中の不快感を取ろうとする自然な行動です。
1日1〜2回程度で他に症状がなければ、しばらく様子を見ても大丈夫ですが、頻繁に続く場合や他の症状を伴う場合は、鼻炎や口腔疾患、全身疾患のサインかもしれません。
日常的な観察が、病気の早期発見につながります。「なんだか最近くちゃくちゃが増えたな」「元気がないな」と感じたら、早めに動物病院に相談することをおすすめします。
猫ちゃんの 食事・生活習慣・病気予防 など健康に役立つ記事もまとめていますので、ぜひこちらも参考にしてみてください

著者紹介
実体験をもとに「猫と快適に暮らすヒント」を ”ねこだよ!” で発信中。
私たちの日常の様子は、YouTubeでも紹介しています。
みーちゃん family – YouTube
※免責事項
本記事の内容は一般的な参考情報です。
すべてのペットに同じ効果があることを保証するものではなく、個体差があります。
健康管理やケアは、必ず獣医師などの専門家にご相談のうえで行ってください。
自己判断での治療やケアは避けるようにしてください。

