朝起きたら、布団が濡れている……。
そんな「猫のおしっこトラブル」に悩む飼い主さんは少なくありません。
実はこの行動、理由なく起こることはありません。
原因は大きく分けて、
①病気 ②ストレス ③環境の問題 の3つに分類できます。
動物看護師として多くの現場を経験した立場から、今回はこの3つの視点で「原因と対策」をわかりやすく解説します。
🩺 ① 病気のサイン:泌尿器トラブルの可能性をチェック

猫が急に布団におしっこをしたら、まず考えるべきは**泌尿器系の病気(FLUTD)**です。
主な疾患
- 膀胱炎(細菌性・ストレス性)
- 尿石症(ストルバイト結石・シュウ酸カルシウム結石)
- 特発性膀胱炎(原因不明型)
- 腎臓疾患
これらは、頻尿・血尿・排尿時の鳴き声・トイレ以外での排尿などの症状を示すことが多く、布団での粗相が初期サインになることも珍しくありません。
🚨 特に注意!尿閉は緊急事態
オス猫が何度もトイレに行くのに尿がほとんど出ない、または全く出ない場合は、尿閉(にょうへい)の可能性があります。
これは24時間以内に命に関わる緊急事態です。
すぐに動物病院(夜間であれば救急病院)を受診してください。
🧪 尿検査の重要性
早期診断には尿検査が最も有効です。
- 清潔な容器に採取した尿を**30分以内(最長でも数時間以内、冷蔵保存で)**に動物病院へ。
- 布団の尿をティッシュで吸い取ったものも応急処置としては可ですが、検査精度が落ちます。
- できれば**正式な採尿(フリーキャッチや採尿砂の使用)**を行いましょう。
💡 動物病院によっては、特殊な採尿砂を貸し出してくれる場合もあります。
😿 ② ストレス要因:環境や心理的なプレッシャー

検査で異常がなければ、次に考えるのは心のSOSです。
猫は環境変化や飼い主の行動変化に敏感で、ストレスが溜まるとトイレ以外で排尿してしまうことがあります。
よくあるストレス原因
- 引っ越し・模様替え・リフォーム
- 新しい猫・赤ちゃん・同居人の登場
- 飼い主の不在時間の増加
- トイレの場所変更や砂の種類変更
布団は飼い主の匂いが強く残る「安心空間」。
その上でおしっこをするのは、**「自分の匂いで安心したい」「飼い主に存在をアピールしたい」**という心理が隠れていることもあります。
🐾 実体験:在宅勤務が減った飼い主さんのケースでは、フェロモン拡散器と一緒に“飼い主の服を寝床に置く”ことで再発が止まりました。
🏡 ③ 対策法:今日からできる実践ケアと再発防止

✅ 1. トイレ環境の見直し
- 猫の数+1個のトイレを用意(例:2匹なら3個)
- 静かで安心できる場所に設置
- 砂の種類を急に変えない
- 毎日こまめに掃除
👴 高齢猫への配慮
7歳以上の猫では、認知機能の低下や関節痛によりトイレへ行きづらくなることがあります。
その場合は、
- トイレの縁を低くする
- 寝床の近くにもトイレを設置する
- 段差を減らす
といった工夫が効果的です。
✅ 2. ストレスを減らす工夫
- **フェロモン拡散器(例:Feliway)**はストレス軽減に一定の効果が報告されていますが、万能ではなく補助的手段です。
- **高い場所(キャットタワーなど)**を確保し、猫の「安心スペース」を作る。
- 飼い主の服を寝床に入れて安心感を与える。
✅ 3. 布団の清掃と再発防止
- 尿臭を残さないためには酵素系洗剤が有効。
※ただし古いシミや素材によっては完全除去できない場合もあります。 - 防水シーツで布団を保護。
- 一時的に寝室への立ち入りを制限するのも有効です。
🐈⬛ まとめ:焦らず、猫の“サイン”を受け止めよう

猫が布団におしっこをしてしまうのは、
「怒らせたい」わけでも「反抗」でもなく、SOSのサインです。
🧭 3ステップで解決の糸口を
1️⃣ 病気の可能性を除外(尿検査)※緊急症状があればすぐ受診
2️⃣ ストレスの要因を探る
3️⃣ トイレ・環境を改善する
多くのケースでは、この3ステップで再発を防ぐことができます。
🩷 動物看護師からのメッセージ

布団の粗相は「失敗」ではなく、猫からの大切なメッセージです。
叱るのではなく、「なぜそうしたのか?」を一緒に探してあげましょう。
安心できる環境を整えれば、猫は必ず応えてくれます。
猫ちゃんの 食事・生活習慣・病気予防 など健康に役立つ記事もまとめていますので、ぜひこちらも参考にしてみてください

著者紹介
実体験をもとに「猫と快適に暮らすヒント」を ”ねこだよ!” で発信中。
私たちの日常の様子は、YouTubeでも紹介しています。
みーちゃん family – YouTube
※免責事項
本記事の内容は一般的な参考情報です。
すべてのペットに同じ効果があることを保証するものではなく、個体差があります。
健康管理やケアは、必ず獣医師などの専門家にご相談のうえで行ってください。
自己判断での治療やケアは避けるようにしてください。

