猫と暮らしていると、「耳がいつもより熱いかも?」と感じること、ありますよね。実は、猫の耳が熱い=必ずしも病気とは限りません。ただし、体調のサインを見逃さないためには「正常」と「異常」の違いを正しく知っておくことが大切です。
この記事では、動物病院で日々猫を診察・看護している筆者が、現場での経験をもとに**「猫の耳が熱いときの原因・見分け方・チェック方法」**をわかりやすく解説します。
🧭 猫の耳が熱いのはなぜ?主な原因5つ

① 環境温度による一時的な体温上昇
猫の耳は皮膚が薄く、血管が多いため、外気温の影響を受けやすい部位です。
- 暖房の効いた部屋
- 日向ぼっこ中
- 寝起き直後
こうしたときに耳が熱く感じても、心配はいりません。
👉 チェックポイント:
食欲・元気があり、呼吸が正常で、いつもと変わらない様子であれば正常です。
② 興奮や運動後の一時的な熱上昇
遊びや運動、来客などで猫が興奮すると、交感神経が働いて血流が増え、耳が熱くなります。これは人間でいう「顔が火照る」のと同じ反応です。
👉 数分〜10分ほどで落ち着く場合は問題ありません。
③ 発熱(病気による体温上昇)
耳だけでなく体全体が熱く感じるときは、発熱の可能性があります。特に次のような症状があれば注意しましょう。
- 元気・食欲の低下
- 呼吸が早い、ぐったりしている
- 普段より明らかに体全体が熱い
- 触ると嫌がる、隠れる
💡 猫の平熱は約38.1〜39.2℃。
一般的に39.2℃を超えると発熱と考えられ、40℃前後になると高熱状態です。
⚠️ 注意: 家庭で正確な体温測定は難しいため、発熱が疑われる場合は無理に測ろうとせず、動物病院を受診してください。
④ 外耳炎・耳ダニなどの耳のトラブル
耳そのものに炎症がある場合も、局所的に熱を持ちます。以下のようなサインに注目しましょう。
- 耳をかく・頭を振る
- 耳垢が黒い、多い、におう
- 耳の中が赤い
- 耳を触られるのを嫌がる
外耳炎や耳ダニの初期では、「耳の熱っぽさ」で気づく飼い主さんも多いです。早めの受診で悪化を防げます。
※耳ダニは特に子猫や外に出る猫、多頭飼いの環境で発生しやすいです。
⑤ 熱中症・脱水
夏場や高温多湿の環境では、猫も熱中症を起こすことがあります。耳が熱いだけでなく、
- 呼吸が荒い(口を開けて「ハッハッ」と呼吸)
- よだれが出る
- ぐったりする
- 嘔吐や下痢
などの症状がある場合は、すぐに動物病院へ。
応急処置: 風通しの良い涼しい場所に移動させ、濡れタオルで体(特に首、脇、内股)を軽く冷やしながら至急受診してください。
🖐 触ってチェック!健康な耳と熱い耳の見分け方

| チェック項目 | 正常 | 要注意 |
|---|---|---|
| 耳の温度 | ほんのり温かい | 触れただけで「熱っ」と感じる |
| 耳の色 | ピンク色 | 赤み・炎症がある |
| 耳垢 | 少量の茶色 | 黒・湿った耳垢、におい |
| 仕草 | 普通にしている | かく・頭を振る・触られるのを嫌がる |
| 全身の様子 | 元気・食欲あり | 元気なし・ぐったり・呼吸が速い |
🔹 チェックのコツ
- 手を温めてから触る: 冷たい手で触ると、実際より熱く感じやすいです
- 両耳を比べる: 左右差がないか確認しましょう
- 普段から触っておく: 健康なときの耳の温度を知っておくと、変化に気づきやすくなります
- 無理に測定しない: 体温を正確に知りたい場合は、嫌がる猫を無理に押さえつけず、獣医師に相談を
🏥 受診の目安

筆者が勤務する動物病院では、次のような場合に受診をおすすめしています。
すぐに受診が必要
- ぐったりしている、明らかに様子がおかしい
- 呼吸が荒い、口を開けて呼吸している
- 嘔吐や下痢を伴う
- 熱中症が疑われる症状がある
早めに受診したほうが良い
- 耳の熱が半日以上続く
- 食欲がない、元気がない
- 耳をしきりにかく、頭を振る
- 耳垢が多い、におう、耳が赤い
- いつもと明らかに違う様子がある
早期受診により、外耳炎・感染症・発熱の原因疾患などを軽度のうちに治療できるケースが多いです。
🧡 動物看護師からのアドバイス

猫は本能的に体調不良を隠す動物です。耳の熱さは、その「小さなサイン」のひとつ。
筆者は日々の診療で、飼い主さんが「耳が熱い」と感じて来院した結果、
- 軽い外耳炎の早期発見
- 高熱を伴う感染症の早期治療
につながったケースを何度も見てきました。
「なんとなくいつもと違う」
その直感が、あなたの猫を守る第一歩です。迷ったときは、遠慮なく動物病院に相談してください。
🔍 まとめ

| 原因 | 一時的 or 病気 | 対応 |
|---|---|---|
| 環境・運動・興奮 | 一時的 | 様子を見る |
| 発熱・外耳炎・熱中症 | 病気の可能性 | 早めに受診 |
大切なのは、普段の様子を知っておくこと。
日頃から耳を優しく触って、健康なときの温度や状態を覚えておきましょう。変化に気づいたら、それが愛猫の命を守る大切なサインになります。
猫ちゃんの 食事・生活習慣・病気予防 など健康に役立つ記事もまとめていますので、ぜひこちらも参考にしてみてください

著者紹介
実体験をもとに「猫と快適に暮らすヒント」を ”ねこだよ!” で発信中。
私たちの日常の様子は、YouTubeでも紹介しています。
みーちゃん family – YouTube
※免責事項
本記事の内容は一般的な参考情報です。
すべてのペットに同じ効果があることを保証するものではなく、個体差があります。
健康管理やケアは、必ず獣医師などの専門家にご相談のうえで行ってください。
自己判断での治療やケアは避けるようにしてください。

