はじめに:病院に通い続けていた飼い主さんの変化を見て

私は動物看護師として、長年、猫の診療に携わっています。
ある日、当院に通われていた50代の女性・Aさんと、その愛猫「はな(7歳/スコティッシュフォールド)」のケースが、とても印象に残りました。
はなちゃんは皮膚が弱く、Aさんは月に2〜3回の通院を続けていました。
診察料やお薬代は毎月1万5千円ほど。
Aさんは「もう仕方ないと思っていたんです」とお話しされていましたが、表情には不安と疲れがにじんでいました。
そんなAさんとはなちゃんが、今では月3,000円程度のケア費用だけで健康を維持できているんです。
その変化のきっかけになったのが、「予防ケア」への意識転換でした。
今日は、動物看護師の立場から見た、Aさんの実例をもとに、予防ケアの大切さをお伝えします。
「治す医療」から「防ぐ医療」へ
以前のAさんのケアは、いわゆる「症状が出たら受診」という流れでした。
しかし、皮膚炎・下痢・耳の炎症などが繰り返され、毎月の医療費は膨らむばかり。
Aさんと先生で相談し、「まずは体の中から整えていきましょう」という方針に変えました。
すると、次第に通院の回数も、症状の再発も減っていったのです。
Before → After:費用の変化

| 項目 | 以前(月15,000円) | 現在(月3,200円) |
|---|---|---|
| 皮膚炎・耳治療 | 12,000円 | ー |
| 胃腸薬 | 3,000円 | ー |
| 良質なフード | ー | 2,000円 |
| サプリメント | ー | 1000円 |
| ケア用品 | ー | 200円 |
Aさんが取り入れた5つの予防ケア
① 食事の見直し:アレルギー対応フードへ
まず行ったのは、食事内容の見直しです。
皮膚トラブルの多くは、アレルギーや栄養バランスの乱れが関係しています。
Aさんは獣医師の指導のもと、
- 原材料がシンプルなフード
- 穀物不使用タイプ(グレインフリー)
- タンパク源を1種類に限定
といったポイントでフードを選び直しました。
フード代は月に1,000円ほど上がりましたが、皮膚の赤みやかゆみがほとんど出なくなりました。
② 毎日のブラッシングと皮膚チェック
「猫は自分で毛づくろいするから」と思いがちですが、人の手でのブラッシングもとても大切です。
Aさんは、
- 毎日5分のブラッシング
- ブラッシング中に皮膚の様子をチェック
- 月1回の自宅シャンプー(低刺激タイプ)
を習慣化。
その結果、小さなトラブルを早期に発見できるようになりました。
③ 腸内環境を整えるサプリメント
Aさんが続けているのが、乳酸菌入りの猫用サプリメントです。
腸内環境を整えることで、免疫力が安定し、皮膚や消化器の調子も改善しました。
Aさんいわく、
「最近は毛並みがふわっとして、ウンチもきれいになったんです」
と笑顔で話してくださいました。
④ ストレスケアと運動
ストレスは猫の免疫を大きく左右します。
Aさんは、
- 毎日10分の遊び(猫じゃらしや知育玩具)
- 高低差のあるスペースの確保(キャットタワー)
- 一定の生活リズムの維持
を意識し、はなちゃんの“心の健康”にも気を配るようになりました。
⑤ 健康記録アプリで「見える化」
スマートフォンで、
- 体重
- 食欲
- 排泄の状態
- 行動の変化
を記録することで、体調の変化をすぐに把握。
Aさんは「記録を見せると先生も判断しやすい」と話しており、診察の質も向上しました。
動物病院との連携がカギ

予防ケアを進めるうえで重要なのは、自己流にしないことです。
Aさんも、年2回の健康診断を欠かさず受けています。
先生と一緒にデータを振り返り、必要に応じてフードやサプリを調整。
「通院=治療のため」から「健康維持のため」に変わったのです。
看護師として感じたこと
Aさんの変化を見て、改めて思いました。
**予防ケアは“節約術”ではなく、“愛情の形”**だということ。
毎日の小さなケアが、はなちゃんの健康と、Aさんの笑顔を守っている。
その姿を見て、私たちスタッフもとても嬉しくなります。
まとめ:予防ケアは「愛猫との幸せな時間」を増やす方法

医療費が月15,000円から3,000円に減ったのは、単なる数字の話ではありません。
はなちゃんは健康を取り戻し、Aさんは「もっと一緒にいられる時間」を手に入れました。
予防ケアは、時間も手間もかかるように見えますが、
長期的にはお金にも健康にも優しい選択です。
動物看護師として、これからもこうした成功例を増やしていけたらと思っています。
ぜひ皆さんも、愛猫のために「今日からできる予防ケア」を始めてみてください。
猫ちゃんの 食事・生活習慣・病気予防 など健康に役立つ記事もまとめていますので、ぜひこちらも参考にしてみてください

著者紹介
実体験をもとに「猫と快適に暮らすヒント」を ”ねこだよ!” で発信中。
私たちの日常の様子は、YouTubeでも紹介しています。
みーちゃん family – YouTube
※免責事項
本記事の内容は一般的な参考情報です。
すべてのペットに同じ効果があることを保証するものではなく、個体差があります。
健康管理やケアは、必ず獣医師などの専門家にご相談のうえで行ってください。
自己判断での治療やケアは避けるようにしてください。

