冬になると「うちの猫の肉球、なんだか冷たい…」と感じる飼い主さんも多いのではないでしょうか。
実は、猫の肉球の温度は体調のサインを読み取るうえで大切なポイントです。
私は動物看護師として季節の変わり目に来院する猫ちゃんを多く診てきましたが、
単なる「寒さ」だけでなく、血行不良や体温調節の異常が隠れていることもあります。
この記事では、動物医療の現場経験をもとに、
猫の肉球が冷たくなる主な原因と、すぐにできる温め対策を3つ紹介します。
🧊猫の肉球が冷たくなる主な原因3つ

1️⃣ 【寒さによる末梢血流の低下】
冬場は気温や室温が下がり、猫の体も末端(肉球・耳・鼻先など)の血流が低下しがちです。
特に老猫・短毛種・痩せ気味の猫は冷えやすい傾向があります。
動物看護の現場でも、血行が悪い子は肉球が“しっとり冷たい”感触で、
健康な子はほんのり温かく、弾力があるのが特徴です。
🔹補足:
猫の肉球は熱を逃がす役割もあり、人が触ると少し冷たく感じるのは自然なこともあります。
ただし「いつもより冷たい+元気がない」ときは注意が必要です。
2️⃣ 【ストレスや緊張による一時的な血管収縮】
動物病院での採血や診察中など、緊張状態になると肉球が急に冷たくなることがあります。
これは交感神経の働きで血管が一時的に収縮するため。
ただし、これは一過性の反応で、落ち着けば元に戻ります。
慢性的に続く場合は、ストレス環境(騒音・多頭飼育など)や隠れた体調不良も考えられます。
⚠️現時点で、猫の肉球温度とストレスを直接結びつけた科学的研究は限定的です。
そのため、「一時的に起こる可能性がある」と理解しておきましょう。
3️⃣ 【循環器や代謝の病気】
慢性的に肉球が冷たく、元気・食欲の低下、動きが鈍いなどの変化がある場合は、
**心臓疾患(循環不全)**などによる血流低下が関係していることもあります。
💡「甲状腺機能低下症」は犬ではよく見られますが、猫では非常にまれです。
猫で多いのは「甲状腺機能亢進症」で、むしろ体温が高くなる傾向があります。
🔍こんな症状があればすぐに受診を:
- 呼吸が浅い・早い
- 舌や歯茎が白っぽい
- 歩き方がふらつく・片脚の肉球だけ冷たい
- 体温が37℃以下に下がっている
➡️ 循環障害(血栓)や低体温症の可能性もあるため、早めに動物病院へ。
♨️ 冷え対策!猫の血行を守る3つの方法

対策①:安全な暖房環境を整える
猫は暖かい場所を好みますが、低温やけどには注意。
おすすめは「ホットカーペットの弱設定+厚手タオルを1枚敷く」方法です。
電気毛布や湯たんぽを使う場合は、直接触れさせないようにしましょう。
🔹目安:室温20〜25℃、湿度40〜60%程度
※猫の種類や年齢によって快適温度は多少前後します。
対策②:血行を促すマッサージ
肉球から足先にかけて、指でくるくると円を描くように優しくマッサージ。
これで血流が促進され、リラックス効果もあります。
1日1〜2回、1〜2分ほどを目安に。
看護の現場でも、多くの猫が喉を鳴らして喜んでくれます。
対策③:栄養バランスと水分補給を意識する
冷えは血流だけでなく、代謝の低下とも関係します。
次の栄養素は、循環や代謝をサポートします。
- オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)
- タウリン
- ビタミンE
また、暖房で乾燥すると脱水による血流悪化も起こりやすくなります。
ぬるま湯(35〜38℃)を混ぜたウェットフードやスープで水分を補いましょう。
※サプリメントは自己判断せず、かかりつけ医に相談してから使用を。
🚨要注意サイン

以下のような状態がある場合は、低体温症や循環障害の可能性があります。
すぐに動物病院で診察を受けましょう。
- 肉球・耳・鼻先が同時に冷たい
- 体が震えている、またはぐったりしている
- 食欲がない、動かない
- 体温が37℃以下に低下している
🐈まとめ

猫の肉球が冷たい=すぐ病気、とは限りません。
でも、「一時的な冷え」か「体の内側からの異常」かを見極めることが大切です。
動物看護師として言えるのは、
“冷たい肉球には、猫からの小さなサインが隠れているかもしれない” ということ。
冬は「温度管理」「マッサージ」「栄養バランス」の3つで、
猫ちゃんの血行とぬくもりを守ってあげましょう。
猫ちゃんの 食事・生活習慣・病気予防 など健康に役立つ記事もまとめていますので、ぜひこちらも参考にしてみてください

著者紹介
実体験をもとに「猫と快適に暮らすヒント」を ”ねこだよ!” で発信中。
私たちの日常の様子は、YouTubeでも紹介しています。
みーちゃん family – YouTube
※免責事項
本記事の内容は一般的な参考情報です。
すべてのペットに同じ効果があることを保証するものではなく、個体差があります。
健康管理やケアは、必ず獣医師などの専門家にご相談のうえで行ってください。
自己判断での治療やケアは避けるようにしてください。

